賃貸物件に入居する際には、必ず入居審査が行われます。
近年では、契約時に「家賃保証会社」の加入を義務付けている物件が多くなってきていることから、家賃保証会社及び管理会社において、それぞれ入居審査が行われ、両方の審査に通過した人だけが、契約することができます。
家賃保証会社審査では、主に「家賃支払い能力があるのか」「過去に滞納歴があるのか」等を調べ、管理会社審査では「再度家賃支払い能力があるのか」「契約者様の人柄」等を総合的に判断して、入居審査を通すべきかどうかを判断します。
原則的に、入居審査で引っかかる方は「ほとんどいない」のが、正直な所ですが、たまに入居審査に引っかかってしまう方がいます。
入居審査で引っかかる方の大半が、家賃保証会社審査において
過去に滞納や強制退去歴があった方
で、もしこの事実が分かった時には、基本的には保証会社は入居審査を通すことはありません。
もし契約者の方が、所謂ブラックリスト入りになった場合、契約手続きに勧めないことになりますので、お客様が希望された物件には、入居できないことになってしまいます。
ブラックリスト入りというのは、正直お客様もわかっている可能性があると思いますが、もしブラックリストに掲載されてしまうと、お部屋を借りることができないのでしょうか?
目 次
1.入居審査に厳しい物件では難しい
管理会社が提携している保証会社とは、主に3つのグループがあります。
1)独立系
独立系の保証会社とは、信用情報機関に信用情報を確認することができないため、入居審査は、独自基準となります。具体的には、独立系保証会社を利用していた物件において、過去に滞納歴がない、一定の収入がある(正社員でなくても審査に通りやすくなる)方は、入居審査に落ちることはほとんどなく、業界的には「独立系の保証会社は最後の砦」と言われています。
2)信用系
一部の保証会社では、業界独自の協会を設立・加盟しています。
独立系との違いは、信用情報機関に信用情報を確認することができ、この情報は主に「家賃滞納」「強制退去歴」となっているので、協会内に所属している保証会社を、お客様が利用した場合で、過去に滞納歴があった場合には、仮に他社管理物件に入居しようと思っても、他社管理会社が提携している保証会社が「協会に所属している会社」の場合だと、過去の履歴がわかってしまうので、入居審査に通らなくなる可能性が出てきます。
3)信販系
クレジットカード会社が運営している保証会社で、過去に「クレジットカード滞納」「カードローン滞納」していると、信用情報機関に掲載されてしまうことから、一発で入居審査に落ちてしまいます。信販系の保証会社は、信用系独立系と比べると、入居審査が厳しいと言われているので、信販系の保証会社審査にパスした方は、管理会社としても安心して貸すことができます。
2.審査に落ちても、提携先の保証会社で再審査が行われる
ブラックリスト=滞納歴が複数回ある方の場合では、原則として保証会社審査に合格することはできません。(独立系の場合で落ちてしまうと、入居することができなくなってしまいます)
ただ、「信用系」若しくは「信販系」の保証会社を利用している管理会社においては、万一保証会社審査に落ちてしまったとしても、提携している保証会社に「再審査」を回して、そちらでは審査に合格することができることもあります。
(例えば、カード滞納があり信販系保証会社審査に落ちたが、信用系保証会社審査では、部位に通過したという事例は、よくあります。その逆もしかりです)
3.入居審査に通過しても、管理会社判断でひっくり返る?
家賃保証会社審査が通過した後は、管理会社において審査が行われます。
管理会社審査では、再度「家賃支払い能力があるか」判断を行い、また見学時や入居申込時に感じたご契約者様の様子(特に人柄や言動など)を、担当者から直接確認して、入居させてもいい方かどうかを判断します。
一般的には、家賃保証会社審査が通過すれば、後は管理会社審査のみであり、通常の場合ならば、すぐに審査が完了するのですが、ただ家賃保証会社審査において「滞納歴が過去に複数回あった」「一度目の保証会社審査で落ちた方」に対しては、管理会社審査では非常に厳しく確認されます。
仮に家賃支払い能力や、契約者様の人柄に問題がなくても、過去に滞納を複数回あった事実があると、管理会社では「本当に家賃を支払ってくれるのか」懐疑的になってしまいます。管理会社審査が完了した後、オーナーさんに報告され、最終的な決済をもらうことになりますが、過去に滞納歴があった事実もしっかりと報告することになるので、オーナーさんによっては「入居拒否判断」を下してしまうこともあり得ます。
4.管理会社審査OKでも、オーナー審査でNG?
管理会社審査で入居審査がOKだったとしても、最終的な決済は「オーナーさん」になっています。
管理会社審査ではOKだったとしても、オーナーさんがNGを出すことは、全くゼロではありません。あり得るとしたら「過去の滞納歴」もしくは「水商売系」の仕事をされている方。
賃貸物件によっては「水商売系のお仕事」をされていたとしても、入居OKの所もありますが、通常の賃貸物件では、昼夜が完全に逆転してしまう「水商売系」のお仕事をされていると、帰宅される時間帯が「完全に真夜中」となってしまうため、深夜帯にお友達などを室内に招き入れてしまうと、周辺のご入居者様に迷惑をかけてしまうことになりかねないので、オーナーさんによっては、家賃支払い能力があったとしても、契約NGを出す物件もあり得ます。
5.まとめ
近年においては、家賃保証会社を利用する物件が重蔵していて、今まででは利用すること自体ができなかった、オーナーさんが管理している自主管理物件においても、保証会社を利用するケースが出てきていますので、万が一家賃滞納を繰返してしまうと、最低でも5年間は、その記録が消えないので、賃貸の部屋探しが難しくなってしまいます。
ただし、過去の履歴が残ったとしても、独立系の保証会社においては、その物件で滞納歴などがなければ、他社物件における滞納歴や、クレジットカード滞納があったとしても、入居審査に影響を与えるものではありません。
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