昨今は住宅ローン低金利・住宅ローン減税などの恩恵がとても多いこともあるので、賃貸物件から戸建て住宅に住替えをされる方は、年々増えてきています。
賃貸から戸建てに住替える方の殆どは…
・子供が多くなったことから、部屋が手狭になった
・家賃を支払い続けていても、自分のものにはならない
・住宅ローンが低金利でしか、住宅は購入できない
等の理由で住み替えをされるのですが、ただ家賃を支払うのがもったいないというのは、半分あっていますが、残り半分はそうではないと思います。
確かに、戸建て住宅に住替えることにより「土地」「建物」が自分達の名義になりますので、住宅ローンさえ支払えば、将来的には自分達の所有物になります。
但し住宅を購入することは、その分リスクも多く追うことになります。
①住宅ローンは、聞こえはいいが借金
自宅を購入する際、数千万単位のお金を借入することになりますので、ローン完済まで借金をすることになります。
住宅を購入した時は、恐らく現在の収入で十分返済かが能かもしれませんが、もしお子さんがだんだん大きくなると「養育費」も大きくなるので、毎月貯蓄に回すお金は少なくなる可能性が高くなりますが、もし今後転職などをして現在の収入より少なくなれば、明らかに家計はショートしてしまいます。
収入が減少した場合には、借り入れした銀行にお願いして「返済期間の延長」を申し出れば、月々の負担額は減りますが、支払期間が伸びることになるので、結果的には利息を多く支払うことになり、損をしてしまうことも考えられます。
また住宅ローンを滞納してしまうと、督促などの連絡が来るようになり、滞納が3か月以上続いてしまうと、自宅を差し押さえらえ、競売にかけられてしまう可能性が出てきます。ただ金融機関が強気の態度で出る場合は、契約者様が金融機関に相談などが全くなく、ただ単に滞納している時のみですので、自宅が差し押さえられるようなことには、恐らくないと思いますが、ただ自宅を売却したとしても、ローンが完済できなければ、ローンを支払い続けることになります。
②住宅ローン減税終了後が一番の山場
住宅ローン減税の恩恵があることを理由に、戸建てを購入された方も多いと思いますが、ただ住宅ローン減税の削除期間は10年(一部の方は13年)となり、問題なのは住宅ローン減税終了後、元の税金に戻ってしまうことから、この時にお子さんが中学生以上になっていると、養育費が大きくなる時期とぶつかるので、家計が厳しくなる可能性が出てきます。
③固定資産税などの支払い
戸建てを購入されると、固定資産税や火災(地震)保険の支払いをしなければなりません。
固定資産税は、原則として年に4回支払いをしなければなりませんが、固定資産税の支払いは、意外に家計にパンチを与えいて、支払いがまとまった付などに固定資産税の納期期限がくると、正直頭が痛くなるところです。
また、火災(地震)保険はに関しても、近年「自然災害」が多発していることから、各保険会社では毎年のように保険料見直しを行っているので、今後確実に保険料は値上がり傾向となるはずです。
④修繕費用は自己負担
住宅の外壁は、おおむね10年に一度のスパンで「塗り替え」をしなければなりません。
外壁は、常日頃から紫外線などが当たっている関係で、どうしても劣化してきてしまい、劣化が進むと外壁の色がだんだん「薄く」なってきますが、外壁塗装工事は数百万円単位といった金額になってしまうので、なかなかやりたがらない所が多いのですが、ただ外壁を塗り直しをしなければ、構造躯体にも影響が出てきてしまい、建物寿命を短くしてしまう恐れがあるので、注意が必要です。
⑤賃貸ならば設備劣化は全てオーナー負担
戸建て住宅においては、税金・保険・修繕費などは全てお客様ご自身で対応しなければなりません。一方賃貸物件においては、分譲マンションとは異なるので、固定資産税や火災保険、修繕費積み立てなどの費用は一切かからないことから、毎月の住居費は常に一定なので、保険料が上がってしまうようなことには一切ありません。
また戸建て住宅においても、実はお隣からの生活音は聞こえてしまう場合があるのですが、もしこれが賃貸ならば、最悪「住み替え」すれば問題解決することはできるものの、戸建て住宅の場合、殆どの方が「住宅ローン」を抱えているので、そう簡単に引っ越すということは難しいのが現状。
賃貸・戸建てとも「一長一短」あるので、どちらがオトクかについては正直難しいところですが、ただ家賃がもったいないという理由だけで、戸建てに住替えるのは危険。
なぜならば、戸建てに住替えることによって発生する「住宅ローン」は、あくまでも住宅購入にかかった費用であり、仮に毎月の住宅ローンと家賃の金額に差がない場合があっても、保険料や固定資産税などの諸費用は、恐らく住宅ローン返済とは別に設けられているはずなので、条件にもよりますが、家賃より支払金額が多くなっている方もいるまずです。
戸建て購入の一番のリスクは、万が一住宅ローンの支払いができない場合には、自宅を手放さなければならないのはもちろんですが、売却できたとしても資産価値が下がっていることから、住宅ローンを完済することが難しくなること。この事実に気づいていない方が多いので、正直とても不安に感じています。
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