top of page

高齢という理由から賃貸更新拒否されることはあり得るの?


賃貸市場においては、今後少子高齢化の波が急速に襲ってくることから、今までのような集客では賃貸経営そのものが成立しなくなるので、高齢の方も賃貸入居を受け入れやすくなる傾向となるはずです。


事実、一部の管理会社では「健康的な高齢者」ならば、積極的に入居を受け入れているので、今後ほかの管理会社物件でも波及していくものと思われます。



ただ、その一方で「高齢者の方は若い方と比べると「健康リスク」」が倍以上となることから、現在賃貸アパートにご入居されている高齢者の方達は「高齢を理由に更新できないのでは?」と不安に思われている可能性もあります。


では、高齢を理由として、貸主であるオーナーさんは、更新拒否をすることができるのでしょうか?


 

目 次

1.契約解除するためには、正当な理由が必要

2.高齢というだけで、契約解除はできない

3.借主が更新拒否を通告しても、法定更新がある

4.まとめ

 

1.契約解除するためには、正当な理由が必要

契約解除するためには、正当な理由が必要

貸主であるオーナーさんが、ご入居者様(借主)に対して「賃貸借契約を解除」する場合には、正当な理由がなければ契約を解除することはできません。


一般的に、重大な契約違反が発覚し、事前通知なく契約解除ができるものとは…

・家賃を連続3か月以上滞納した時

・入居申込/契約の際にウソの情報を伝え、不正行為で契約した場合

・恐喝や器物破損などの迷惑行為をした時

・共同生活の秩序を乱す重大な行為があった時(例:夜間帯に大音量の騒音を出したなど)

・借主と貸主との信頼関係が破綻した時

があります。


賃貸物件を借りられている方の多くは、重大な賃貸借契約違反を犯した時、契約解除=たきょというイメージが先行してしまいますが、ただご入居者様には法的に「借家権」が認められているので、契約解除は可能となるものの「退去させる場合には、正当な理由」がなければ退去させることはできません。


では、正当な理由とは「いったい何?」という問題に入ってきます。

オーナーさん側は「契約上における借主との信頼関係が破綻したから」と主張してくると思われますが、ただそれを法的に実証することは「当事者同士における話し合い」ではできませんので、もしオーナーさんが退去させたい場合には、通常法的手段に打って出て、司法判断を仰ぐのが一般的です。



2.高齢というだけで、契約解除はできない

高齢というだけで、契約解除はできない

「入居者様が高齢だから」という理由で、契約解除することは、借地借家法の観点からも「できない」ことが明確なので、オーナーサイドから「契約解除を申し入れる」ことはあり得ない話。


万万が一、高齢者だからという理由で「契約解除をしたい」のであれば、そもそもどうして入居許可を出したのか、懐疑的な部分が出てきます。


数的にはあまりないのですが、一部の管理会社では「ご高齢の方が入居すると、健康上のリスクや家賃滞納リスク」が高くなるのではということで、入居を断ることもあるようです。ただ入居を許可して、他のお客様にご迷惑をかけていないのに、契約解除をちらつかせることがあった場合には、下手すると人権問題に発展するので、理解あるオーナーさんならば、まずそのような行動はしてこないはずです。



3.借主が更新拒否を通告しても、法定更新がある

借主が更新拒否を通告しても、法定更新がある

オーナーさん側から「契約解除」を申し入れることは可能です。

これは解約解除日から6か月前に「事前通告」することによって、契約を解除することは可能ではありますが、当然ではありますが「法的に認められる正当理由」がなければ、解除することはできません。


オーナーさんからの契約解除の事前通告で「認められる」事例とは、建物の老朽化によって「取り壊す」ことを決めた場合。これは法的にも認められることであるので、通知が来た時には「住み替え」をしなくてはなりません。


なお、万が一オーナーさんから、更新拒否を申し入れられた場合でも、借主が拒否をすることによって、今までの契約がそのまま継続(法定更新)されることになるので、契約は継続することになります。なお、法定更新をした場合で「法定更新であっても更新料を支払う」ことが契約書に記載されている場合には、更新料を支払うことで、契約は継続されることになります。


4.まとめ


少子高齢化のため、今後の賃貸業界では「健康な高齢者」ならば、今よりも積極的に入居を認めると思われます。


今年、国土交通省から「告知義務」のガイドライン変更が発表され、賃貸物件の室内で「病死」「家庭内で発生した不慮の事故(入浴中の溺死など)」が発生した場合、今までは告知義務が発生していましたが、ガイドライン変更によって、告知義務は不要(ただし亡くなってからしばらく経過してしまい、特殊清掃が認められる場合においては、対象外)となったこと、また一部の家賃保証会社においては「孤独死に対する補償」を付けた商品が発売されたことから、入居時に「保証会社に加入」していただく事が可能になれば、高齢者の受け入れは、今よりもっと増えるはずです。


(2022年3月16日 一部追記)

「高齢を理由」に貸主=オーナーさんが賃貸借契約を一方的に解除することは、正当事由とは言えないので、もしこのようなことを万が一にもオーナーさんから通告があったとしても「無視をし続ける」ことによって、法定更新に切り替わりますので、大丈夫なのですが、これはあくまでも「普通借家契約」の場合に限った話であり、もし「定期借家契約」になっていると、原則的に借主が更新したくても「更新することができない」ので、その点は注意が必要です。


#賃貸借契約

#高齢者


閲覧数:625回0件のコメント
bottom of page