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2021年10月7日5 分

敷金礼金無料物件は、退去時にトラブルになるの?

最近の賃貸物件では、築年数が経過している物件においては、敷金と礼金を設定していない所が多くなってきています。

敷金は、入居時にオーナーさんに預け入れる「担保金」みたいなもので、入居期間中に、破損や汚損、夜逃げなどがなければ、原則的には返金される費用で、礼金は「オーナーさんに支払う謝礼費用」ですが、一部サイト上においては「敷金・礼金無料物件は、退去時においてトラブルになる」といった記事があります。

そのサイトを見てみると、退去時にトラブルになる事例として

・違約金が発生する

・修繕費用が実費

・室内クリーニングが高額

・消毒代が高額

・家賃の値上げ

を挙げていますが、では本当に敷金礼金が無料物件では、上記が問題になっているのかについて、お伝えしていきたいと思います。


目 次

1.違約金設定で多いのは、フリーレント物件

2.近年では、退去費用が高額になることはない

3.消毒代が高騰かどうかの見分け方

4.敷金礼金ゼロぐらいで、家賃値上げは簡単ではない

5.まとめ


1.違約金設定で多いのは、フリーレント物件

賃貸借契約では、違約金に関しては明記されてはいません。

違約金を設定する場合、特約事項に記載をしなければならないのですが、違約金を設定する最大の理由としては「早期解約を予防するため」と言われています。

敷金礼金が無料の場合、礼金部分に関しては、オーナーさん(一括借り上げの場合は管理会社)収入となることから、礼金が無料になるとその分の収入が減ってしまうので、早期に解約されると、貸す意味がある意味ないと言っても過言ではありません。

最近では、空室率の上昇及び、今までの慣習に関して違和感を感じている人が多くなってきていることから、築年数が経過している物件では「敷金・礼金無料」が当たり前となっている物件が多く、また入居促進を図るために、一定期間家賃部分のみを無料とする「フリーレント」をつける所が増えてきています。

フリーレントがついてしまうと、フリーレント期間中の家賃は「一切入金」してこないので、早期解約になってしまうと、オーナーさんと管理会社は「大赤字」になってしまうことから、早期解約を防ぐために「違約金」を設定しています。

2.近年では、退去費用が高額になることはない

賃貸借契約書において、殆どの契約書には、室内クリーニングに関しては「退去後」に行われるものと明記され、その費用は借主負担となっています。

賃貸退去後、原則的には「お客様立ち合いの元、退去確認」を行い、そこで退去費用を精算することになります。

退去費用は、室内クリーニング費用+修繕費用

となりますが、修繕費用と言っても、お客様が支払う場合「故意過失による破損や汚損がわかった場合のみ」であり、壁紙が日焼けしてしまったなどの「経年劣化」の場合は、貸主負担となりますが、最近のお客様は「室内をきれいに使用している傾向」となっているため、大多数のお客様は、室内クリーニング費用+α分の費用のみとなっています。

敷金を預け入れていた場合は、室内クリーニング費用と相殺の上、お客様責任による修繕費用が発生しなければ、残金が返金となりますが、ただ退去費用が高額になるケースはほとんどない以上、敷金を預け入れる意味合いは、正直薄くなってきていると思われます。

また、室内クリーニングに関しては、室内が広くなればその分費用も高くなりますが、ただ室内クリーニングに関して高額になる場合は、基本的に「入居期間中に、掃除をさぼり過ぎたことによって、追加費用が発生した」場合ぐらいです。

少なくとも、大手管理会社物件においては、法外な室内クリーニング費用を設定していることは、あり得ないと思いますので、その点はあまり心配されないほうがいいのかもしれません。

3.消毒代が高騰かどうかの見分け方

室内消毒・除菌は、オプション扱いとなるので、お客様の方で「必要ない」と考えている場合には、断ることもできます。

「室内消毒・除菌が高額になっているのでは?」といった「懸念」を払拭するためには、室内消毒を行う会社がどこなのかを、調べるのが一番わかりやすいです。

例えば、弊社物件は「大手管理会社」が管理している物件ですが、室内消毒・除菌は「外注」となっていて、室内消毒・除菌費用に関しては、お客様が外注先の会社でお願いする時の金額と「同じ」であることから、室内消毒・除菌が高額になっているといった懸念は、払拭することができます。

4.敷金礼金ゼロぐらいで、家賃値上げは簡単ではない

賃貸物件において、家賃値上げをする場合

・土地の価格が上昇している

・フルリノベーションを行った

など、理由付けがしっかりしていなければ、誰もが納得することはできません。

残念ではありますが、一部物件においては「室内リフォームが消極的」で「敷金礼金無料」とうたいながら、家賃が相場以上というところもありますが、ただ賃貸サイト上では、家賃相場や家賃設定検索をすることができるので、仮に相場以上の家賃設定をしていた部屋があっても、室内がおしゃれ&機能性が充実していないと、古臭い部屋に見えてしまうので、最終的には、バレてしまう可能性が高くなります。

5.まとめ

敷金礼金が無料になっていると、デメリットの部分の方が多いのではといったネット情報がありますが、管理会社がしっかりしている所においては、お客様が圧倒的に不利になるような条件を提示することはあり得ない話です。

逆にお部屋の家賃が「相場より安い」場合は、設備や内装が古い/不人気物件/オーナーさんが対応してくれない/トラブルが多いなど、何かしらのデメリットが必ずありますので、その点は注意が必要です。

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