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2021年10月21日6 分

賃貸初期費用を抑えたいならば、10月・11月入居がおススメです。

不動産賃貸業界においては、繁忙期と閑散期が明確に分かれているので、例えば同じ物件に入居しようと、初期費用交渉を行っても「時期が違うだけ」で、交渉成功率が全くと言ってもいいほど、違ってきます。

どうして繁忙期と閑散期では、対応が異なるかについて、簡単ですがまとめてみました。

  • 繁忙期:毎年1月~4月上旬まで。この時期は進学・就職・転勤などが重なる関係から、多くの方がお部屋探しをされます。募集をする側(オーナーさん)にとっては、比較的埋まりやすい時期ということもあるので、値引き交渉にはあまり応じない可能性が出てきます。ただし繁忙期のねらいめとしては「3月最終週」になっても、部屋が埋まらない物件は、下手すれば4月以降も部屋が埋まらない可能性が出てくるので、物件情報がいまだに出ている物件においては、交渉次第で初期費用を抑えることが可能になるかも。

  • 閑散期:5月~11月:昔は9月頃に会社の定期異動が多く合ったことから、8月お盆明け~9月末ごろまでは「第二の繁忙期」と呼ばれていましたが、近年では会社の移動の時期をずらす傾向となったことから、5月~11月頃までは、閑散期であると言えます。ただし、閑散期であっても「新築物件」に関しては、一年を通して「需要が高い」ので、部屋はすぐに埋まりやすくなります。

閑散期の時期は、オーナーさんの心理状況で言えば「一日も早く部屋を埋めたいと困る」といった感じになるので、閑散期に交渉すれば「よほどのことがない限り」希望条件をのんでくれる可能性がありますが、特に10月・11月に部屋探し~契約すると、その恩恵を最大限受けることが可能となります。

1.10月・11月入居がおススメな理由

10月・11月入居がおススメな理由は、先ほど挙げた通り「オーナー様にとっては、1日でも早く部屋を埋めたい」という心理状況であるので、お問合せが入ると「入居してもらいたい」と考えているので、交渉が来ても「よほどの条件でない限りならば受け入れる」という考えを持っている可能性は、十分高くなります。

また10~11月は、比較的に過ごしやすく、さらに引っ越し業者さんに引越しを依頼しても、値段が繁忙期と比べると「安く」なっているので、引越しがしやすいというのもメリットと言えます。

2.気になる交渉条件とは?

10・11月入居をする場合における、初期費用交渉についてですが、初期費用の中にある項目の中で、交渉OKとNGのものが分かれています。これを理解していないと、折角交渉をしても、うまくいかない可能性がありますので、注意が必要です。

1)築年数

新築~築10年以内の物件は、資産価値が高いことから、交渉自体が難しくなる可能性が高いです。というのも、築年数が浅い物件は、仲介会社や管理会社的には「ドル箱」みたいなものですので、仮に交渉をしてきたとしても、お断りをされる可能性が高くなります。

2)交渉OKな項目とは?

①敷金と礼金

敷金とは、入居時にオーナーさんに預け入れる担保金みたいなもの。入居期間中に「夜逃げ」「故意過失による破損や汚損」があった場合には、敷金から相殺され、もし入居期間中に何もなければ「返金」されます。

近年では、入居期間中におけるお客様責任による「破損や汚損」をする方は、非常に少なくなってきているので、敷金を預け入れる意味合いが少なくなっていています。

一方「礼金」に関しては、オーナーさんに支払う「入居謝礼金」みたいなもので、退去時には返金されません。近年では賃貸物件供給数が飽和状態となっているため、礼金を支払う意味合いは、ほぼないと言ってもいいぐらいです。

②フリーレント

フリーレントとは、家賃のみ(共益費、駐車場代などは除く)が一定期間無料となるもので、フリーレントがついていると「初期費用の中に含まれている前家賃の家賃部分」と相殺することができることから、初期費用を抑える効果があります。

フリーレントは築年数が経過している物件(おおむね築20年以上)に設定されている場合が多いのですが、築10年を超えてくると、大抵の物件では「家賃を下げてくる」可能性が高いので、築10年以上の物件に入居希望の方は、フリーレントがついていなくても、交渉をしてみる価値は、十分にあります。

③保証会社保証料 ※ケースバイケース

近年では、大手管理会社物件ではもちろんのこと、街の不動産屋さんが管理している物件でも「保証会社必須」となっていることから、契約時に「保証料金の支払い」が発生します。

契約時に「初回保証料」として、家賃50~100%分を支払うことになっていますが、金額に関しては、物件ごとで異なっています。保証料値引き交渉に関しては、値引きをしてしまうと、家賃滞納などのトラブルが発生した際の保証期間が短くなってしまうので、管理会社が納得してくれる可能性は、正直少ないのですがただ、閑散期に関しては「管理会社としても入居してほしい」と考えているので、交渉次第では保証料減額も可能になる場合が出てきます。

④家賃

閑散期に関しては、家賃交渉がしやすくなります。

ただ交渉する際に「1万円値下げして下さい」と言ってしまうと、これは完全に「オーナーさんの物件のことを馬鹿にしているようなもの」なので、たとえ閑散期であったとしても行ってはいけないワード。交渉するならば「入居に前向きに考えているので、家賃を数千円程度値下げしてもらえると助かります」といった感じで交渉すると、オーナーさんも受け入れやすくなります。

なお、これも言ってはいけないワードですが、○○物件の家賃は「エリア内の家賃相場より高いから、××円まで値下げして下さい」といったことを言うと、恐らく一発で交渉は打ち切られます。物件の家賃設定に関しては、オーナーさんや管理会社の方針で決まっているもので、仮に相場より高い家賃設定であったとしても、それはあくまでも物件の方針であることから、それに対して正論みたいな交渉をしてしまうと「入居後も理論武装をしてくる恐れがある」と感じてしまい、入居審査が非常に不利=下手すれば入居審査が通らない恐れがありますので、絶対に言わないで下さい。

3)交渉NGな項目とは?

①仲介手数料

初期費用はどうしても高額になってしまうものですが、ただ仲介会社に入る報酬は、仲介手数料のみ。仲介手数料が発生するのは、契約が成立したのみであり「見学同行」「物件情報リサーチ」等を何度行ったとしても、「契約が成立」しなければ、報酬が発生しません。

たまに仲介手数料を交渉してくる方がいるとのことですが、仲介手数料が無料などになってしまうと、仲介会社的には会社を維持することができないため、担当者のやる気を損ねてしまうことにもなります。ですので、仲介手数料に関しては「必要経費」という考えを持たれたほうがよく、もしどうしても値引きしてもらいたいのであれば、フリーレント交渉をした方が、まだ効果的です。

②保証料を無料にしてほしい

保証会社必須物件においては、契約時に家賃保証会社に保証料を支払わなければなりません。保証料必須物件では、保証料支払いが義務となっているため「保証料金を無料にしてくれなければ、契約しない」と交渉してきても、丁重に断られます。

もしどうしても「保証会社を利用したくはない」と考えている方は、「保証会社不要物件」に入居するしかありませんが、ただし保証会社不要物件は、それ程数は多くはなく、また保証会社不要物件は、正直家賃が激安物件に多いので、物件・入居者の質は悪くなることは、ある意味覚悟したうえで入居する事になります。

3.まとめ

賃貸業界における閑散期は、お客様問合せや見学予約がとても少ないので、お部屋探しをする時期としては、とてもラッキーな時期と言えます。特にお客さんが少ない時期に「部屋探し」をすると、担当者が丁寧に対応してくれるだけではなく、担当者がお客様の希望条件に近い物件を紹介してくれる可能性が高くなるので、ハズレ物件に入居するリスクが少なくなります。

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