賃貸物件におけるガスに関しては、都市部や一部の地方都市においては、都市ガスが普及されていますが、それ以外の地域においては、プロパンガスを設置しているケースが非常に多くなってきています。
都市ガスも現在では「自由化」となっているので、ご自身にあったガス会社を簡単に切替えできる点においては、とても経済的な一方、プロパンガスを設置している物件においては、ガス会社は1社のみとなっているので、ガス会社を選ぶことはできません。
どうしてプロパンガスが設置されている物件では、ガス会社が固定されているのでしょうか?
目 次
1.地方物件において、プロパンガスが多い理由とは?
地方都市の一部エリアを除いては、賃貸でも戸建て住宅であっても、プロパンガスを設置しているケースが非常に多いですが、どうして地方都市では、プロパンガスを多く利用しているのかというと、都市ガスの配管がアパート近くまで届いていないからです。
ご入居者様の立場で考えれば、当然ガス単価が安い「都市ガス」を導入したほうが、集客をする部分においても、メリットが大きいのですが「都市ガスの配管が物件近く」になければ、使いたくても使えないので、プロパンガスを設置しなければなりません。
2.ガス料金が高くても、交渉することは不可能
プロパンガスは、都市ガスより熱量が多いことから、必然的にガス単価が高くなってしまいます。
またガス単価に関しては、プロパンガスを設置している会社が「自由に価格を決めている」ことから、物件によってガス単価及び基本料金が異なってきます。
おおよその相場に関しては、ネット検索してもらえれは確認することができます。
しかし、たとえ相場よりガス単価や基本料金が高くても、ガス供給会社に「クレーム」を言うことはできません。
なぜならば、ご入居者様には、そもそもガス供給会社に値下げ交渉をする権利すらもないからです。
どうして交渉する権利がないのかと言いますと…
プロパンガスが設置されている賃貸では、ガスを供給する際「ガスタンク」に一度入れた上で、各部屋にガスを配分しています。
ガスタンクの所有者は、物件を所有しているオーナーさんであることから、もし相場より高いガス単価及び基本料金である場合には、オーナーさんでしか交渉することはできません。
ただ、物件を所有しているオーナーさんの大多数は「管理会社に管理を丸投げ」しているので、果たしてオーナーさんがガス会社に交渉してくれるのかというと、懐疑的な部分が大きくなります。
3.プロパンガスが都市ガスより優れている唯一の理由
都市ガスと比べると、プロパンガスはランニングコストがかかってしまうので、デメリットと感じてしまいがちですが、ただ唯一ではあるものの、都市ガスより優れている点があります。
それは災害に強い点です。
都市ガスは、水道管と同様、地中に配管を巡らせているので、もし地震や老朽化などによって、配管が破損してしまった場合には、一度地面を掘り起こしたうえで補修工事をしなければならないことから、全面復旧するまでに時間がどうしても掛かってしまいます。
一方、プロパンガスの場合には、自然災害などが発生しても、ガスボンベと各部屋にガスを配給する配管に支障がなければ、すぐにでも使えるので、復旧の速さで言えばメリットと言えます。
4.まとめ
1年の中で、ガス消費量が最も多くなるのは、冬場。
実は、家庭内のガス消費量が最も多いのは、お風呂の追い炊きであり、特に冬場は「水道の水そのものが冷たすぎる」ので、温めるのに沢山のガスを消費することから、ガス消費量が一年の中で、ずば抜けて多くなってしまいます。
賃貸物件を探される際、家賃や築年数ばかりに気を取られてしまって、ガス料金などは「蚊帳の外」な状態になってしまいます。ただガス料金は、物件によってものすごく差が出てしまうことから、ガス単価が高い物件に入居してしまうと、家計のやりくりが大変になってしまうので、可能な限り入居前には、確認しておいたほうがいいのかもしれませんね。
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