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家賃保証会社Q&A

更新日:2022年10月10日


今の時代では、賃貸物件を借りる際、仲介会社が指定する「家賃保証会社に加入」することが、必須となってきています。(一部物件は除きます)


賃貸物件を初めて借りられる方、また何度も賃貸物件を借りているけれど、家賃保証会社の仕組みをイマイチ理解していない方においては、どうして保証会社に加入しなければならないのか、わからないだらけになってしまいますよね。


そこで今日のブログは、家賃保証会社Q&Aと題しまして、保証会社に入る理由/家賃滞納した場合どうなってしまうのか、さらには「保証料は返金」されるのかについて、お伝えさせてもらいます。

 

目 次

 

1.保証会社を利用する理由とは?

保証会社を利用する理由とは?

近年の賃貸業界において、大手管理会社物件ではもちろんのこと、街の不動産屋さんが管理している物件においても、契約時に「家賃保証会社に加入」することを、入居条件にしていますが、どうして入居条件にしているのでしょうか?


【お客様の立場】

家賃保証会社が普及する前は、賃貸に入居する時は「必ず連帯保証人」をつけなければなりませんでした。

連帯保証人をつけることによって、万が一「家賃滞納した」場合においては、連帯保証人に指定された方は、必然的に債務者となるため、管理会社などは滞納した場合は、すぐに連帯保証人に連絡して、家賃支払いを求めてきました。


しかし、時代と共に「連帯保証人となる可能性が高いご両親の高齢化」「収入的に保証人にはなれない」「ライフスタイルの変化による親子間の疎遠」「滞納が発生しても、連帯保証人の方が、支払い能力がなければ、事実上の債権放棄」といった出来事が多くなってきたため、1990年代後半に連帯保証人に代わる新たなサービスとして、家賃保証会社が生まれました。


契約時に家賃保証会社に「保証料」を支払うことによって、保証会社が事実上の連帯保証人の役割を担ってくれることから、契約の際に「連帯保証人を探す手間がなくなる」点は、お部屋探しをされている方にとってはメリットと言えます。


【管理会社・オーナーさんの立場】

一方、家賃保証会社を利用することによって、管理会社/オーナーさんにとっては、安心してお部屋を貸すことが可能となります。


連帯保証人をつけたとしても、保証人の方が「支払い能力がない」と、たとえ裁判をして債権回収を強制的にしたとしても、事実上の債権放棄となってしまい、さらに多額の裁判費用をオーナーさんの方で負担しなければなりません。


しかし、家賃保証会社を利用することによって、万が一ご入居者様が「家賃滞納」をしたとしても、管理会社は保証会社に「代位弁済請求」を行うことで、家賃立替をしてもらえるので、泣き寝入りをすることは一切なくなり、さらに家賃滞納を連続して続けた場合、賃貸借契約を解除した上で、退去して頂く事になりますが、これをするためには、裁判所において「不動産明け渡しの判決」をもらわないと、一方的に行うことができません。


保証会社をつけることによって、裁判費用を全額負担してもらえることから、管理会社/オーナーさん的には、契約時に保証会社を使う方が経営的にも安定するので、今の時代では保証会社を利用していない物件は減少傾向となっています。



2.保証会社は選べないの?

保証会社は選べないの?

募集している賃貸物件において「家賃保証会社加入必須」という記載が、賃貸サイト上などであった場合には、仲介会社が指定する保証会社に加入しなければなりません。


ただここで気になる点は、例えば「賃貸の住み替えを行った場合で、前の賃貸物件で加入していた保証会社」を利用してもらえれば、履歴が残っているはずだから、そのまま使ってほしいと思いますよね?


確かにその考え方には一理ありますが、仲介会社が全く別会社だった場合においては、提携している保証会社も「異なる」ので、前回と同じ保証会社と提携しているとは限りません。またどの保証会社を使うかについては、仲介会社が独自で決めるので、お客様から要望があったとしても、受け入れることはできません。



3.保証料に差があるのはどうして?

同じ物件を複数の仲介会社が募集していた場合、契約時に支払う初回保証料の金額が「異なっている」こともあり得ます。


どうして異なっているかというと、これは仲介会社の独自判断によるところが大きいのですが、以前担当者から聞いた話によると、保証料の金額に差異が発生しているのは、万が一家賃滞納などが発生した場合における「保証期間」が金額によって異なっているとのことです。



4.保証料は退去時どうなるの?

保証料は退去時どうなるの?

契約時に支払われた初回保証料。

家賃滞納がなければ、敷金と同じように「退去時に返金」されると思う方もいるはずです。

しかし、保証料及び年1回支払う更新料とも「掛け捨て」となってしまうので、退去時に返金されることはありません。



5.家賃滞納した場合

家賃滞納した場合、所謂ブラックリスト入りになります

管理会社が指定する「再引落日」までに、家賃引き落としができなかった場合、管理会社では家賃保証会社に「代位弁済請求」を起こし、家賃を立て替えて支払ってもらいますが、これはご入居者様における家賃滞納は「続いている」ことになり、後日保証会社から、立て替え分の支払いを請求されます。


管理会社から代位弁済請求を受けてしまうと、お客様の情報が「信用情報機関」に登録されてしまいます。すぐに立替分を返済すれば、まだいいのですが、問題なのは「保証会社からの立替請求を無視しつづけ、これが3か月」以上続いてしまうと、賃貸借契約上における「借主と貸主との信頼関係が破綻」したと見做して、一気に強制退去に向けた法的手続きに移り、裁判になった場合「お客様が勝訴する確率は皆無」であることから、最終的には強制退去をしなければならなくなります。

 

なお、強制退去となってしまっても債務は残っているので「必ず保証会社に返金」しなければならず、さらに信用情報機関に登録されてしまっていることから、違う賃貸物件に入居したいと思っていても、提携している保証会社が「信用情報を確認」することができれば、一発で入居審査に落ちてしまうことから、家賃滞納をしてしまうと、最低でも5年間は履歴が残ってしまうため、お部屋探しが非常に厳しくなってしまいます。

 

6.まとめ

いかがだったでしょうか?


家賃保証会社を利用することによって、事実上の連帯保証人の役割を担ってくれることができるので、入居審査がとても速くなるというメリットがありますが、ただ入居中に「滞納」をしてしまうと、所謂ブラックリストに掲載されてしまいますので、履歴が残っている期間中に、お部屋探しをされる際には、入居審査で引っかかってしまい、場合によっては入居審査が通らない可能性があり得ます。


万が一、家賃滞納をしてしまった場合において、事情をしっかりと保証会社の担当者に伝えてもらうと、滞納分に対しては「分割OK」にしてくれることもあり得ます。また滞納したからと言って、すぐに強制退去になることは100%ありませんのでご安心ください。




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