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賃貸敷金礼金なしは怪しいの?



賃貸物件に入居する際、初期費用を支払わなければなりませんが、ただ初期費用はまとまったお金を準備しなければならないことから、できるものならば「抑えたい」というのが本音ですよね。


最近の賃貸物件では、築年数が10年未満の物件においては、敷金と礼金が設定されているケースが多い反面、築10年を超えてくると、敷金のみ設定されているケース若しくは、敷金礼金が無料物件が多くなってきます。


敷金や礼金が設定されていなければ、その分初期費用を抑えることができるので、お部屋を借りる側の方にとっては、歓迎すべきこと。ただ敷金や礼金が設定されていない物件を見てしまうと、何か裏があるのではと、不安に感じてしまう人も多いのではないでしょうか?


そこで、今日のブログは「敷金礼金なし物件は、本当に怪しいのか」について、お伝えしていきたいと思います。



1.敷金礼金とは何か?

敷金・礼金とは何か?

敷金とは?

敷金とは、契約時に預け入れる担保金みたいなもので、入居期間中に「家賃滞納」「夜逃げ」「入居者過失による破損や汚損」等がない限り、退去時には返金されます。


礼金とは?

礼金とは、入居許可を出したオーナーさんに支払う謝礼金なもの。昔は賃貸物件の供給数が、今より少なかったので賃貸に入居する際には、オーナーさんの許可が必須でしたので、そのお礼という意味で生まれたのが礼金。

礼金は、敷金とは異なり、契約時に差し上げるお金なので、退去時には返金されません。



2.敷金・礼金なし物件が増えてきた理由


敷金・礼金なし物件が増えてきた理由

敷金が無料となっている理由とは?

敷金が無料になっている最大の理由は、主に2つあります。


①家賃保証会社の利用が増加したから

ライフスタイルの変化などによって、連帯保証人を付けられない方が多くなってきて、また連帯保証人を付けたとしても、借主が家賃滞納した場合、連帯保証人に支払い能力がなければ、オーナーさんや管理会社は「泣き寝入り」をせざるを得ません。


ただ管理会社が、家賃保証会社を利用することによって、入居期間中に「夜逃げ」や「家賃滞納」した場合でも、管理会社が家賃保証会社に「代位弁済請求」を行えば、家賃を立て替えてくれて、また夜逃げした場合でも、上限はあるものの退去費用を出してくれる(但しあくまでも立て替えであり、立て替え分は借主に後日請求されます)ので、敷金を設定する理由がなくなりつつあります。


②室内をきれいに使う人が多くなってきている

また最近のお客様は、退去費用が掛からないように「丁寧に使用されている」ケースが多くなったことから、敷金を設定していたとしても、敷金を使うことなく退去されるケースが多くなったことから、敷金設定はごく限られた物件しか残っていないのが現状です。



礼金が無料となっている理由とは?

礼金が無料になっている理由は、物件供給数が飽和状態になっているからです。

昔は、物件数が少なかったので、入居したい場合はオーナーさんの協力なしでは、入居する事自体が難しかったので、入居許可を出してもらった場合には、それなりの御礼を出すというのが、当時の慣習でした。


ただ、今の時代は物件供給数が飽和状態になっているので、入居審査さえ通過すれば、誰でも簡単に入居する事は可能となってきているので、時代遅れの慣習になりつつあります。


そのため、築年数が経過している物件では、礼金を撤廃し「少しでも入居しやすい環境」を作ったほうが得策と考えているオーナーさんが多くなってきています。



3.新築などでは、どうして敷金・礼金が設定されているの?

新築物件や築年数が10年未満の物件では、敷金と礼金が設定されているケースが殆どです。


この理由に関しては、推測となってしまいますが、敷金が設定されているのは、やはり担保が欲しいのではと思われます。ただ敷金は、原則的には退去時に返金されるものなので、夜逃げや家賃滞納などしなければ、室内クリーニング費用を差し引いたお金が返金されます。


一方で、礼金が設定されているのは、ズバリ収入が欲しいからです。

賃貸物件を建設する時、数千万円~数億の費用が発生し、現金で支払うオーナーさんはまずいませんので、殆どの方は金融機関から「アパートローン」を借りますが、金融機関側は、アパートローンの支払いが滞りなく行えるように、「空室が発生しても、一定額の家賃を振り込んでくれるサブリース契約」をローン条件としていますが、この場合、管理会社が貸主となりますので、礼金が設定されていた場合、支払先はオーナーではなく管理会社となるので、資産価値が高い状態となっている新築物件や、築年数が浅めの物件では、礼金は必ずと言ってもいいほど、設定されています。





4.敷金・礼金なし物件は、怪しいの?

敷金・礼金なし物件は、怪しいの?

ネット上において、敷金や礼金が設定されていない物件は・・・


・家賃が相場よりも高めになっている

・室内クリーニング費用や保証料などの費用が高い


などといった情報が錯綜していますが、これはウソの可能性が高いです。


初期費用を抑える代わりに、家賃を相場より高めに設定してたとしても、現在では大手賃貸サイト上において、物件探しをされている方が圧倒的に多いので、リノベーションなど資産価値を高める対策を講じない限り、物件閲覧件数が伸びてこない可能性が高くなるので、通常のリフォーム程度しか行っていない部屋においては、家賃を相場より高く設定しているといったことは、正直少ないと思われます。


また、室内クリーニング費用に関しては、殆どの物件において「契約上退去時借主が支払う」ことになっていて、また入居中に過失がなければ、室内クリーニング費用だけが退去費用となることから、敷金を預け入れる意味合いが、あまりないというのが正直な所です。



5.まとめ


敷金・礼金がない場合、家賃が高くなるのではといった懸念がありますが、ただ手を加えていない物件において、家賃を高くしても「入居がなかなか決まらない」場合が多いので、そのような心配はされないほうがいいのではと思われます。



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