10年以上住んでいる賃貸でも、ヤニ汚れがあると請求されるの?


賃貸物件に入居される際、お部屋を案内してくれた仲介会社担当者から、契約に関する説明をしっかりと口頭で確認してから、契約書に署名捺印をしているはずです。


賃貸物件は、退去時には「原状回復に戻す」義務が、お客様には求められていますが、ただ長期間ご入居した場合、劣化などが発生していることは「明白」であるため、所謂「自然損耗」によって劣化したものに関しては、オーナーさんが原状回復費用を支払うことになります。


ただ、破損や汚損がが発生した原因が「借主及び貸主双方でもわからない」場合においては、減価償却表を見ながら判断することになります。入居年数が経過すればするほど、減価償却は減ってき、6年以上経過すると「内装類の価値はわずか1円」程度となるため、もし借主と貸主双方の責任ではないと思われる「破損や汚損」に関しては、仮に請求されたとしても、請求金額は1円のみとなります。


それでは、お客様が「愛煙家」で、室内でタバコを吸っていて、入居期間が10年を超えていた場合、恐らくではありますが、壁紙は「タバコのヤニと思われる汚損」が発生していることが、十分予想されますが、もしこのようなケースがあった場合、原状回復費用は誰が支払うことになるのでしょうか?


 

目 次

1.壁紙のヤニ汚れは、通常損耗なの?

2.借主責任が問われるボーダーラインとは?

3.壁紙交換が必要となった場合、どこまで負担するの?

4.退去費用を抑えるためには?

5.まとめ

 

1.壁紙のヤニ汚れは、通常損耗なの?

壁紙のヤニ汚れは、通常損耗ではない

賃貸借契約書における原状回復に関しては、通常損耗による汚損に関しては「貸主負担」となっていて、一方「故意過失による破損や汚損」に関しては、「借主負担」となります。


タバコを室内で吸ってしまうと、どうしても「ニオイが壁紙に染み付いてしまい、それが長期間続くと、だんだん黄ばんできやすく」なります。一見すると「タバコはあくまでも嗜好」であり、仮に壁紙にニオイがついたり、黄ばんだりしてしまったとしても、故意ではなく生活するうえで発生したものであるため、借主責任ではないように思えます


更に6年以上入居した場合、壁紙の減価償却は1年にまで値下がりするので、もし管理会社などが「これは故意によるもの」と主張した場合があったとしても、1円を支払えばいいのでは?といった考えが浮かんでくると思われます。


ただ、上記考えは100%間違った見解であり、タバコのにおいなどによって、壁紙が破損や汚損してしまった場合、入居期間問わず借主責任となってしまいます。



タバコに関しては、「賃貸借契約書の特約」事項にしっかりと明記されています。

タバコのニオイによって、黄ばみなどの汚損が発生してしまった場合においては、借主が修繕義務を負うことになっており、そのことに関しては「契約前に了解した旨の署名捺印」をしているので、修繕義務を逃れることはできません。


もし、敷金を契約時に預けれている場合には、敷金から充当されることになります。



2.借主責任が問われるボーダーラインとは?

借主責任が問われるボーダーラインとは?

愛煙家にとって、賃貸物件でタバコを吸う場合、気を付けないと「退去時に原状回復費用」を請求させられてしまうのですが、ただ「タバコを吸う=借主責任」ということではありません。


タバコを吸っていたことによる「原状回復費用」を、ご入居者様に請求する場合には、一定のルールがあります。ルールに合致してしまった場合のみ、ご入居者様負担となってしまいますので、注意が必要です。


①壁紙自体は変色していないが、ニオイが染みついてしまった場合

タバコのニオイが壁紙に染み付いてしまうと、クリーニングをしたとしても「ニオイを除去することは不可能」となってしまうため、原状回復させること自体が不可能となってしまい、張替えが必要となります。


②タバコのニオイが原因による黄ばみが確認できた場合

通常の生活をしていたとしても、紫外線の影響によって、壁紙が劣化してしまう(日焼け)ことはありますが、タバコを長時間室内で吸っていると、どうしても壁紙が黄ばんできます。たった数年であったとしても、黄ばみが発生することはあり得る話で、もしこのような状況になっていた場合は、壁紙自体を交換しないといけなくなります。


3.壁紙交換が必要となった場合、どこまで負担するの?

壁紙交換が必要となった場合、どこまで負担するの?

退去後の管理担当者との立ち合い時において、タバコが原因による汚損が発覚してしまった場合、気になるのは「どのくらいの費用が発生」してしまうのかではないでしょうか?


これに関しても、「賃貸借契約書の特約事項」にしっかりと明記されています。

壁紙を交換する場合、もし破損や汚損箇所が「ごくわずか」であったとしても、「1面を交換しないといけなくなる」ので、1面分の㎡数×壁紙単価が請求されることになります。


修繕対応が可能な場合、壁紙交換ではなく補修対応することが可能ではあるものの、タバコのニオイや黄ばみに関しては、交換するしか対応することができないため、汚損箇所が多くなってしまうと、その分原状回復費用が高くなってしまいます。



4.退去費用を抑えるためには?

退去費用を抑えるためには?

愛煙家の方達にとって、賃貸でタバコを吸ってしまうと、場合によっては「退去時に原状回復費用」を支払わなければならなくなりますが、愛煙家の方達にとっては、たまったものではありませんよね?


賃貸でタバコを吸う場合において、退去時の原状回復費用請求から「逃れる」ためには、換気が徹底されていることが、大きなポイントなります。そこでおススメなのが「キッチン換気扇を回しながら、換気扇付近で一服する」ことです。


これならば、必然的にタバコのニオイが外に排出され、さらに仮に室内にタバコのにおいが残っていたとしても、換気扇を回していることによって、排出してくれる可能性が高くなるので、室内にニオイが残りにくくなります。


但し注意しなければならないのは、「外階段などがある物件に入居されている場合で、1階にご入居」の方です。外階段などがある物件では、共用廊下が等がある関係で、廊下を通過した際、キッチン換気扇からタバコのニオイが出てしまうと、お客様によっては「不快」に感じてしまい、管理会社にクレーム連絡される方がいます。



それと注意しなければならないのは、ベランダでタバコを吸ってしまうことです。

実は、ベランダでタバコを吸い続けたことによって、他のご入居者様が健康被害を訴え、訴訟にまで発展し、結果的にタバコを吸っていた被告側に対して「慰謝料として5万支払うこと」が命じられました。


良かれと思ってベランダでタバコを吸っていたとしても、状況次第では他の部屋のお客様にまで影響を与えてしまうことになるので、ベランダだから大丈夫というということには、ならない可能性が高くなります。



5.まとめ

いかがだったでしょうか?


愛煙家の方達にとって、賃貸で一服するのは「ハードルが高くなってしまっている」ことは確かですが、ただたばこのヤニなどによる破損や汚損に関しては、減価償却は一切認めてもらえませんので、退去費用を抑えるためには「キッチン換気扇付近で一服」もしくは「室外に出て一服」するしか、方法はありません。



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