アパートの隣人の笑い声がうるさい。なんとかならないの?
更新日:2022年11月14日
賃貸アパートは、ひとつの建物の中に「複数の部屋」が密接していることから、ご入居されているお客様の「話し声」「足音」等の生活音は、どうしてもお隣や階下の部屋に「響いてしまう」もの。
大手管理会社も、この点は十分意識をしていて、昔の賃貸物件と比べると、生活音がなるべく響かないような設計で建設されていますが、ただ100%防ぐことはできません。
現在、新型コロナウイルスの新規感染者は「減少傾向」となっているものの、オミクロン株という新たなウイルスが世界的に流行している傾向で、極力不要不急の外出は控えなければならないことから、どうしてもおうちで過ごす時間が長くなってしまいます。

おうち時間が長くなってしまうことによって、新たな問題が発生しているのは「生活音問題」です。NHKによると、昨年4月都心において110番通報された件数は、一昨年と比べると31%減少したものの、騒音に対する問題で110番通報された件数は「一昨年と比べると、38%増加」し、1か月あたりの騒音に関する通報は、過去5年間で最も多くなったとのことです。
弁護士ドットコムHPを見てみましたら、昨年6月頃に上記の問題で悩んでいる女性の方が、同HP内において質問していました。かなり詳細のことが記載されていましたので、抜粋させていただき、もしこのような問題が発生した時には、どのように対応したらいいのかについて、お伝えさせていただきます。
こんにちは、はじめまして。
木造のアパートに住んでいる20代後半、女です。
ここ半年程、隣人の騒音に悩んでます。
騒音の内容は男女の営み音、話し声や笑い声等です。
隣に住んでいるのは、女性のようです。
おそらく私と同世代くらいだと思います。
半年程前からベッドの軋む音が気になり始め、それが毎日のように朝晩あるので、何回か壁を叩いたりしましたが、むしろ叩き返されたりしため、管理会社に苦情の手紙を出しました。それ以来なくなりました。
やっと静かになったかなと思っていたところ、今度は夜中に男性の笑い声と女性のキャッキャ言っている音が気になり始めました。
また、夜の10時以降に掃除機をかける等していたため、今度は電話で管理会社に話し、文書で出していただきました。
掃除機の音はなくなったかなと思いますが、男女笑い声とキャッキャ声は相変わらずです。
それもほぼ毎日なので、そろそろ勘弁していただきたいです。
最近はゴニョゴニョ聴こえてくる会話や男性のいびきですら嫌気がさしてきました。
わたしが神経質になり過ぎなのでしょうか。
ちなみに隣との距離は壁一枚のみです。
その壁一枚をおそらくお互いベッドで挟んでいる感じです。
ベッドの軋む音は、私が在宅時は聞こえてこなくなりましたが、今度は床でやっているのか夕方3〜4時とかにドスドスと音が聞こえてきます。
わたしも月に2〜3回くらい友人が来たりして騒いでしまうこともありますが、今このご時世ですし、今までのように会う回数もかなり減らしております。
隣人も同じようにしろと言うのは無茶な話でしょうか?私が出て行くしか方法はありませんか?
もう管理会社を通さずに直接手紙を入れようと思うのですが、注意点等はありますでしょうか。
例えば指紋を残さないように投函したり、パソコンで書く等でしょうか。
そのように出したところで多分向こうは差出人が私であると勘付きはするだろうなと思います。
あと最近ボイスレコーダーを自分が留守中や夜中に録っておきました。案の定、私が留守の間は壁を2回ノックして、私がいないのを確かめてから行為をしているようです。しっかり録音されていました。
いちおう証拠とかにはなりますか?
また手紙と一緒に録音したものを同封するとなにか罪になりますか?
ここからは、もし自分が上記物件のオーナーだったら、どのような対応を管理会社と一緒に取るのかについて、お伝えさせていただきます。
1.生活音の許容範囲(時間)

賃貸アパートにおける生活音で、問題となってしまう時間帯は、当然ながらあります。
一般的には、午後9時以降に発生してしまう生活音に関しては、お休みになられる方もいることもあるので、騒音という認識をもたれてしまう傾向となってしまいます。
例えば、上階のお部屋で「お子さんが走り回ってしまった」「掃除機や洗濯機」を回してしまうと、深夜~明け方は「思っている以上に生活音が響いてしまう」ので、特に注意が必要です。
今回の事例では、営み(明らかに許容範囲を超えている)や許容範囲を超えた男女の話し声、掃除機の使用が夜10時以降に集中しているので、これは明らかに生活音が原因による騒音であると言わざるを得ないです。
2.当時者同士における話し合いはNG

利害関係が強すぎる場合、同志社同士における「話し合いによる解決」は、感情論が先行してしまう恐れがあり、かえって関係性を悪化させ、場合によっては「どちらかが退去」しなければならないという、最悪な結果を招くだけとなってしまうので、賃貸物件におけるクレーム問題に関しては、些細なことでも「管理会社に相談」して、管理担当者に任せた方が一番無難です。
管理会社では、騒音問題が発生した時「全世帯に対して通知文」を配布し、注意喚起を促します。一定の時間を空けて「まだ騒音問題が続いた場合」には、今度は担当者が直接騒音を出しているであろう方に、直接注意して「生活態度を改めるよう」に、お伝えします。
大抵はここまで対応すれば、殆どと言ってもいいぐらい「解決」するものですが、ただごく一部の物件では「しばらくはおとなしくしているものの、また騒音トラブルを発生させてしまう方」がいます。
3.最終的には退去勧告をするかも?

賃貸借契約書には、賃貸物件において「騒音を出すこと」は禁止行為となっています。
今回の事例では、深夜帯(夜10時)において「受忍限度を超える」生活音を出していることは明白で、被害を受けられている方の精神状態は「MAX」に近づいていることが推測できます。
管理会社では、2段階で注意(通知文→本人に直接注意)を行い、生活モラルの改善をお願いしますが、それでも改善がない場合で「受忍限度を超えてしまうような騒音」を毎日のように出していた場合、これは物件を所有するオーナーさんにも相談をしなければならないことにはなりますが、場合によっては「事前通告をした上での賃貸借契約を解除」するといった最終手段をとる可能性が出てきます。
ただ、いきなり解除ということではなく、管理会社では(再度生活態度を改めてほしいと伝えた上で)「もしこれ以上問題を起こした場合においては、契約を解除する」といった「退去勧告」をまず出し、しばらく様子を伺った上で「改善がみられない場合」には、賃貸借契約の解除を通告して、退去して頂く事になります。